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よくある質問

お客様が楽器をご購入の際やレッスンの上で、よくある質問とその回答を掲載しました。ただし、質問によって、営業担当者が、経験で答えているものがあり、メーカーサイドの回答とは若干異なる場合があります。

質問内容 
 1 アップライトピアノの背の高さの違いは何ですか。 
 2 グランドピアノ(GP)とアップライトピアノ(UP)の違いは。
 3 ピアノの寿命は。
 4 子供が小さいから最初はキーボードでも良いですか。
 5 電子ピアノの鍵盤も重たくなって、本物のようですが、実際はどうですか。
 6 エレクトーンの鍵盤はやわらかいのですが、どうしてですか。
 7 楽譜はどこの出版社も一緒ですか。
 8 楽器は高いほうが良いのですか。
 9 ピアノの重さはどれ位ですか。家は耐えられますか。
 10 ピアノ線って何ですか。
 11 中古の方が音がいい場合がありますが、何故ですか。
 12 ピアノをすると賢くなるって本当ですか。 
 13 こどもがいやだといっているのでピアノを辞めさせたいのですが。



Q1 アップライトピアノの背の高さの違いは何ですか。
A1 アップライトピアノの高さは、ヤマハの場合、131cmと121cmの2種類があります。国際的には131cm前後が主流で、標準と考えられます。日本では、マンションのエレベーターの奥行きがほぼ121cmのため、121cmのピアノを横にすればエレベーターに入り、高層階でも運送費用が安くなります。ただし、10cmの違いはピアノの弦が10cm以上短くなりますので、それだけ音が伸びなくなります。なお、より低いピアノは装飾ピアノ(家具)の要素が強く、音は犠牲となっています。
Q2 グランドピアノ(GP)とアップライトピアノ(UP)の違いは。
A2 本来ピアノはグランド型として誕生しました。以降数多くのピアノが考案され、現在の形にほぼ落ち着いています。グランドピアノの最大の特徴は、弦を叩くハンマーが重力によって戻ることと、音が上下に出ることです。アップライトピアノはバネの力でハンマーを戻し、音は背面から出ます。なお、GPはそのハンマーの構造上、鍵盤を弾くとき途中で大きな引っかかりが感じられます。これをアフタータッチと言い、重要な鍵となります。UPはこれが少なく、電子ピアノでは全くありません。
また、UPは箱の内部で響く状態のため、時として余計な倍音が響いてしまうことがあります。
今、発表会やコンクールのできる多くのホールはGPです。従って、家で構造の違うUPで練習して、いざホールのGPを弾いても感情表現が異なったものになる場合があります、十分注意をして下さい。
その他、多くの違いがありますが、UPは何をしてもGPにはかないません。200万円のUPより100万円のGPの方が音楽的には価値があります。
Q3 ピアノの寿命は。
A3 モーツアルトの時代のピアノでも演奏は可能です。ただし、その頃のピアノは不完全で、音色は現在とは異なり、それらを演奏する別なジャンルさえできています。しかし、現在のピアノはほぼ完成状態といえ、今後はあまり変化していかないかもしれません。
さて、ピアノの寿命ですが、使用状態にもよりますが、整備が確実に行われていれば、外見上は半永久的に持ちます。しかし、音を伝える響板や弦は30年〜40年位でへたって来る場合があります。ハンマーも硬くなり、金属的な音になる場合がありますので、10年毎に点検を依頼して下さい。
なお、弊社では、オーバーホールも承っております。
Q4 子供が小さいから最初はキーボードでも良いですか。
A4 小さい子供の聴音力は急激な成長過程にあります。従って、本物の音を聞かせてあげないとせっかくの伸びる機会を逃すことになります。高学年なったら大変な努力が必要です。高い買い物ですが、小さい頃にこそ本物を与える必要があります。
Q5 電子ピアノの鍵盤も重たくなって、本物のようですが、実際はどうですか。
A5 A2にも書きましたが、電子ピアノにはアフタータッチがありません。そのせいなのか、長い期間電子ピアノばかり弾いていると指が真っ直ぐになってくる場合があります。(ピアノのように卵を持った手にしなくても弾けてしまうから。)また、スピーカーから出る音で、音感を養うのは非常に困難と言われています。
ただし、一曲速習仕上げ方式の大人の方には、電子ピアノでも良いと考えます。
Q6 エレクトーンの鍵盤はやわらかいのですが、どうしてですか。
A6 エレクトーンは電子楽器に属すると考えた方が良いのかもしれません。実際、現在のELSシリーズは非常に複雑で、シンセサイザー的です。そして、鍵盤を押し込んだり特殊な操作を要求されます。その時に鍵盤が重たいとそれがネックになります。
しかし、子供たちがこれからエレクトーンを始めようとする時はピアノの存在を十分認識させてあげて下さい。エレクトーンでピアノの音を出して、上手に弾けたとしても、いざ本物のピアノを弾かせてあげると、まるで感情のない機械が弾いているように感じることがあります。それ以外の音もできるだけ本物の生音を聞かせてあげ、楽器を見せてあげて下さい。それだけで、演奏が変化するはずです。
Q7 楽譜はどこの出版社も一緒ですか。
A7 作曲者が作成したものを原典とするのに対し、原典版とは、それを研究し、作り直したものです。従って原典版でも研究者により内容が変わってきます。このため、基本的にはどの楽譜も同じですが、指使い等の細かい所で、異なっている場合があります。
なお、ショパンの場合、現在ナショナルエディションが編集されており、ショパンコンクールでの公式楽譜になると聞いています。多くの方はパデレフスキー版やヘンレ版を使用されていますが、ナショナルエディションは過去の転記ミス等を修正しているため、大幅な変更もあり、注意して下さい。

また、作曲者の自筆譜をコピーしたもをファクシミリ版といい、販売しているものもあります。
Q8 楽器は高いほうが良いのですか。
A8 高い物が必ずしも良いとは言えませんが、安いものは良くないものが多いと言えます。
物にはすべて、その会社の主力商品があり、そこの部分がコストパフォーマンスが高く、お客様にとって最高のお買い物をしたことになります。それより安いものは当然多くの機能を削ってあり、メーカーによってはメンテナンス不能という物もあります。また高いものは大きく二通りの考えがあり、ひとつは最高の機能を目指し、コストがかかってしまったものと、もうひとつは、機能はそのままで、装飾を付加したものです。過剰な装飾重視の場合、演奏に支障が出る場合もあります。
ご購入に際し、ぜひ楽器店の者に充分相談して下さい。予算は大事ですが、予算から楽器を決めると後悔する場合が多いので注意して下さい。(特に管楽器)
Q9 ピアノの重さはどれ位ですか。家は耐えられますか。
A9
ピアノは200kg〜250kg程度の重量があります。だいたい、大人4,5人と考えて下さい。そこで、皆で立ったり、少し跳んでみたりして異常が感じられなければ大丈夫である可能性が高いです。
また、最近の住宅の場合、2階でも壁際ならほぼ耐えることができますが、必ず施工業者に相談して下さい。むしろ、90cm×180cmの本棚にびっしり本を詰めるとピアノ以上の重さになりますので、注意をして下さい。
なお、一番注意しなければならないのは、増築された部分とのつなぎ目です。何故か非常に弱く、そこにピアノを置いたりすると、床が曲がったり、運送中に踏み抜いたりすることがよくあります。
グランドピアノの場合、C1の荷重分布は大体左記の通りです。どのグランドピアノも高音側の前足の部分が一番荷重がかかることを考え、足の位置が大丈夫か楽器店にピアノの原寸大布を借りて床の状況を施工業者にチェックしてもらって下さい。
一戸建ての2階の場合、最近のツーバイフォーの建築物は、壁に沿った1平方メートルの耐荷重は200kgから600kg位と聞いたことがあります。従って、どうしても2階に置かなければならない時、施工業者に充分相談の上、高音側前足の部分が、壁に沿うように置いて下さい。
ちなみに、M社の建築物の場合、二階にC1をその様に置いて、震度3にも耐えて、3年以上引っ越すまで異常ありませんでした。

Q10 ピアノ線って何ですか。
A10
炭素の含有量が多く、張力に優れている鋼線のことを言います。もとは、ピアノに使用されたためにその名がついたものと思われますが、現在ホームセンターで販売されているものと、ピアノに使用されているものは全く異なります。ピアノの物はミュージックワイヤーと呼び、よい音が出るように作られています。
時々、インテリア小物を吊るすためにお買い求めに来られる方がいらっしゃいますが、高価な上、天井に吊るしておくとすぐ錆びるので要注意です。それより、ステンレスのワイヤーロープの方が錆びず、インテリアに向いていると思います。
Q11 中古の方が音がいい場合がありますが、何故ですか。
A11 新入社員が不慣れなのと同じように、新品のピアノも同じようにぎこちなさがあります。それを弾き手が良い音に育て、下図の成熟ラインに持っていって初めて良い音になります。また中古といっても今まで使われてきた経緯からその状態は様々です。通常は20年,30年と経っていて、しかもずっと使われずに管理もされずに置かれていたものが、家の改装や、子供の結婚等で放出されたものが多いと考えられ、このために状態が非常に悪い場合があります。しかし、時折、非常に良い音のするものもあります。これは、きっとまだ下記成熟ラインよりも上にあるからだと考えられます。しかし、それがすでに衰退期に差し掛かり、まもなく最後の成熟ラインに到達する時期であったなら、それは、全調整が必要とされている時期です。しかし、音を伝える命の響板のへたりを戻すことは絶対にできません。今まで、ずっと使ってきた人はそのピアノが成熟期にあるのか、衰退期にあるのかそれははっきりわかっていると思います。しかし、初めてそのピアノに向かった人はそれがわかりません。特にグランドの中古を選ばれるときは慎重に行ってください。例え製造番号が新しいものでも、それが調律学校で使用されていたものなら、かなりいじくられていますので、すぐに狂ったりして大失敗になります。十分注意して下さい。
Q12 ピアノをすると賢くなるって本当ですか。 
A12  本当のような気がします。レッスン生の進路を見ると、音大を目指しているわけでもないのに高校までしっかりピアノを続けている人は、良い大学に行き、良い就職をしているように思われます。 これは、賢いから余裕でピアノを続けているのではなく、ピアノを続けていると時間をうまく有効に使えるようになるからと考えます。また、スポーツ並に根性もつきます。
なお、脳科学によると、ピアノを弾く人は小脳の脳細胞の数が多いといわれており、小脳は直感に活躍するそうです。そのほかの効用についてはミネソタ大の古屋氏のサイトをご覧ください。
Q13 こどもがいやだといっているので辞めさせたいのですが。
A13 日本人は「R」と「L」の発音を聞き取るのが苦手ですね。でも日本人でも赤ちゃんの時は区別できているのです。ところが日本では区別の必要がないからその能力を捨ててしまうのです。この覚える能力の期間を臨界期といいます。そして同じことが音楽でも言えます。「小さいころピアノを習ったことがあるけど、今また弾こうと思っても全く弾けない。」という大人の方はせっかくの能力を臨界期の途中で捨ててしまったのですね。
ピアノは学習塾と同じで家庭での努力が必要です。従って勉強が少し難しくなってきた頃にはできるだけ避けたい厄介な代物です。こどもの気持ちも大切です。でもそこであっさり辞めてしまうのは人生にとってもったいないことです。ぜひ音楽が嫌いにならないように曲目などを先生や教室担当と相談して、あせらずゆっくりでも続けさせてください。(ピアノでスランプに落ち込んだ人がエレクトーンをさわったらのめりこんだということもあります。)そうすればこどもにとって一生の財産となることは間違いありません。